ボローニャ展とは
ボローニャ展とは?
1964年から続く、世界で唯一の子どもの本専門の国際見本市「ボローニャ・チルドレンズ・ブックフェア」では毎年、絵本原画のコンクールが行われており、世界各地から多くのイラストレーターが作品を応募しています。5点1組のイラストを用意すれば誰でも応募できる公募展で、絵本の専門家である審査員たちによって、すでに絵本として発表された作品も未発表のものもすべて公平に審査されます。
当館では、コンクールで入選した作品を紹介する「イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」(ボローニャ展)を、1978年から毎年恒例の展覧会として開催してきました。
コロナ禍以降2021年からコンクールはオンラインでの応募となり、毎年応募数が増え続けています。今年は過去最多の91カ国・地域から4,345組の応募がありました。その中から、日本人5人を含む27カ国・地域の79作家が入選を果たしました。本展では全入選作品をご紹介します。
入選作の他にも、特別展示としてSM出版賞を受賞したアンドレス・ロペスの作品と、ブックフェア60回目を記念して描かれ、会場を彩った20人のイラストレーション20点もあわせて展示します。
ボローニャ・チルドレンズ・ブックフェアとは?
イタリア北部の都市ボローニャで1964年に始まった、子どもの本専門の国際見本市です。今年60回目を迎えました。
毎年春に開催され、世界中から集まった出版社がブースごとに分かれて、出版物を紹介したりイラストレーターとの商談を行います。期間中には、絵本原画のコンクール、編集者や絵本作家らによるトークイベント、優れた絵本を表彰する賞の授与式など、ブックフェアを盛り上げる様々なイベントが開催されます。
今年は90カ国・地域から出展があり、会場内でのブックフェア主催イベントは325本、出展者による会場内外でのイベントは260本以上開催されました。
https://www.bolognachildrensbookfair.com
絵本原画コンクールとは?
ブックフェアを盛り上げるため1976年に始まった、世界最大級の絵本原画のコンクールです。毎年世界中から編集者や大学の教授、絵本作家など、絵本の専門家4〜5名が審査員として選ばれます。
作品サイズの上限はありますが、国籍や出版歴の有無に関する規定はなく、応募条件は5点1組のイラストを用意することのみ。未発表の作品でも、既に絵本として発表された作品(ただし2年以内に発行されたもの)でも応募可能です。作品技法にも制限はありません。
このコンクールでの入選は、世界中の出版社に自作をアピールできるチャンスでもあり、これを機に絵本を出版するなど、絵本作家としての第一歩を踏み出した入選者も数多くいます。日本からは第一回展に松原直子が入選して以来、毎年多くのイラストレーターが出品しており、日本人は毎年入選を続けています。コロナ禍以降2021年からオンラインでの応募になったことで、郵便事情があまり良くない国からの応募も増え、より多くの国の作品が入選を果たすようになりました。